全国自治体でPCB廃棄物対策が大きな課題となる中、東京、宮城の二都県は、 環境事業団によるPCB廃棄物の無害化処理施設の整備を受け入れる方針を決めた。
PCB特措法(ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理に関する特別措置法)に基づき、環境事業団が広域ブロックごとに行うPCB廃棄物処理事業については、すでに事業に着手している北九州市(中国・四国・北九州ブロック一七県)、これから事業が本格化する大阪市(近畿ブロック)に続き今回の二都県で四カ所目のブロック拠点整備となる。
このほか愛知県豊田市など数自治体でも検討が行われており、環境省は、全国七〜八カ所に広域的な無害化処理施設の整備を進めたいとしている。
環境新聞社 2002年05月01日(水)
厚生労働省は、平成13年8月1日から8月31日まで「食品、添加物等の規格基準」の改正案について意見を募集していたが、
平成14年5月9日までに意見募集期間中に寄せられた意見の内容と、これに対する同省としての考え方をまとめ、公表した。
今回の改正の内容は、(1)フタル酸エステル類(フタル酸ジ(2−エチルヘキシル))を含有するポリ塩化ビニルによる油脂、
脂肪性食品の器具・容器包装製造の禁止、(2)歯固めなど乳幼児が口に接触するおもちゃへのフタル酸エステル類
(フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジイソノニル)を含有するポリ塩化ビニルの使用禁止−−など。
フタル酸エステル類は濃縮性や生物に対する一般毒性は高くないと言われているが、内分泌かく乱化学物質であると疑われている。
厚生労働省の発表によると、寄せられた意見は137通で、このうち1通で複数の意見を述べているものを整理すると
総意見数が517件に達した。内容的には毒性評価についての意見が131件、暴露評価についての意見が61件、器具・容器包装、
おもちゃの規格基準案についてが196件、その他についての意見が129件だった。